フレンチアンティークのガラス工芸家たち
芸術家エミール・ガレのご紹介
みなさまこんにちは、いかがお過ごしでしょうか。
暖かくなったと思ったら今朝は風が冷たくて、、なかなか安定しませんね。体調など崩されぬようお気を付けくださいませ。
さて本日は、アールヌーボー期を代表する芸術家エミール・ガレ(Émile Gallé)をご紹介します。
陶磁器とガラス器を商うシャルル・ガレの息子として1846年フランスロレーヌ地方のナンシーで生まれた。1862年ドイツのワイマールで絵画・彫刻・博物学・植物学を修め、1866年マイゼンタールのガラス工場でガラス製造の技術を習得した。1870年に父シャルル・ガレの会社を継ぎ、1878年パリ万国博覧会に「月光色」のガラス器が銅賞を受賞し注目を浴びる。1884年装飾美術展覧会に出品し金賞を受賞する。
1885年ナンシー水林森林学校に留学していた農商務省官僚の高島得三との出会いから日本の美意識への理解を深めた。デッサン力に優れるエミール・ガレは、日本美術に特徴的な花鳥風月・草木・昆虫のモチーフを自身の作品に表現した。1886年に家具工房を設立し製造を開始する。
1889年のパリ万国博覧会に大量の作品を出品し、ガラス部門でグランプリ、陶器部門で金賞、家具部門で銀賞を受賞し装飾工芸家として国際的な評価を得る。またこの功績に対してフランス人にとって最高の名誉であるレジオン・ドヌール勲章が与えられた。1898年には「マルケトリー技法」と「パチネ」で特許を取得。
1900年のパリ万国博覧会に大量のガラス器・家具を出品し再びグランプリを取得しますます評価を高めた。
1901年エコール・ド・ナンシー(ナンシー派)結成、会長に就任する。1904年白血病により死去。58歳。19世紀末フランスの代表的な芸術家としてその名をとどめている。現在、残された作品の芸術性の高さは比類なきものと世界的に再評価されている。
こちらは先日入荷した天吊灯です。ガレのガラス作品の定番色ともいえる黄色ベースに朱色の被せガラスというあたたかみのある組み合わせで、マグノリアの花弁や葉脈まで非常に繊細につくり込まれています。是非実物を見ていただきたいです、とてもきれいですよ。
少しずつですがWESTWOOD ANTIQUESで扱う西洋アンティーク家具の名称や専門用語、ガラス工芸家や技法についてまとめています。みなさまの興味に少しでもお役にたてればと思っております、リリースまでもうしばらくおまちください。
3月も残り1週間ですね、んー春が待ち遠しい!
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