時を超えて輝き続けるアンティークをご提案します

WESTWOOD ANTIQUESの店舗の天井を彩るのは、種々様々なアールヌーボーとアールデコの天吊灯。

一般家庭でこうした天吊灯をめったに見ることはないでしょう。
そんなの高いからだと言われてしまうかもしれません。もちろんお値段はその大きな要因です。美術的価値のあるアールヌーボー・アールデコの天吊灯は高額であり、気軽に買えるものではありません。

しかし日本でこうした天吊灯が普及しないのには、もう1つ大きな理由があります。
それは日本とヨーロッパで、

①求められる明るさ
②照明に求める役割

が異なるからです。

日本では一般的に白色の強い光が好まれる傾向があります。

一方ヨーロッパで好まれるのは、薄暗いほんのりとした光。
蛍光灯より優しい色合いの光を放つ白熱電球が主流で、また1つのシーリングライトで部屋全体をまんべんなく照らすのではなく、テーブルの上やベッドサイド等必要な箇所のみ部分的に照らします。

日本人とヨーロッパの人たちでは、瞳の色が異なります。日本人の多くは黒もしくは焦げ茶色の瞳、それに対してヨーロッパの人たちはブルーや淡い茶色の瞳を持ちます。
メラニン色素を多く含む黒や焦げ茶色の瞳は光を通しにくいため、眩しさを感じにくくなります。
逆にメラニン色素が少ない明るい瞳をもつヨーロッパの人たちは、眩しさを非常に感じやすいのです。

瞳の色の違いが求める明るさの違いをもたらします。ヨーロッパの人たちの多くがサングラスを着用するのは、ファッションセンスを考えてというだけではないのですね。

次に②照明に求める役割です。
もし「なぜ部屋に照明をつけているの?」と質問されたら、みなさんはどのように答えるでしょうか。「そんなの部屋を明るくするために決まっている。」とあきれ顔で答えられてしまうかもしれません。

照明で可能な限り空間を明るく照らし、暗闇を完全に駆逐する。空間全体を影を作らず照らすシーリングライトが好まれるのも納得がゆきます。空間を明るくすることが照明の担う第一の役割なので、明るければ明るいほど望ましいのです。

それに対してヨーロッパでは、照明によりつくり出される雰囲気が重視されます。

先ほど少しお話しましたが、ヨーロッパでは空間全体よりも部分部分必要な箇所だけ照明で照らす傾向があります。そうすることで光と影がつくり出され、空間に抑揚が生まれます。さらに暗闇と光どちらが主役かといえば、暗闇です。照明は暗闇を楽しむためにあるという考えがヨーロッパには根付いているようです。

日本の住宅でも明るさより雰囲気づくりを大事にしたいという方であれば、ぜひヨーロッパの天吊灯を取り入れてみてください。

お値段は少々はりますが、その暖かな光は心を落ち着かせてくれます。電球の明るさは基本的にガラスシェードの色味を損なわない25wをおすすめしていますが、もう少し明るさが欲しいというのであれば40wでもお使いいただけます。

光源を天吊灯のみに頼るのではなく、シーリングライトはそのままにダイニングテーブルの上に設置したりと取り付け方も工夫できますので、一度店舗にご相談にいらしてください。

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