ガラス作品の技法
アンティークガラスの技法のお話し
異色熔かし込み
素地ガラスの中に異なるガラスを流し込みマーブル模様やまだら模様を表現する技法です。
様々な作家の作品で見られますが、特にミューラーの多くの作品この技法を使っています。
被せガラス
成形したガラスが熱いうちに異なる色のガラスを部分的もしくは全体的に溶接する技法です。重ねる色の数や層を変えることで掘り出したモチーフに深みのある色調を表現できるのが特徴です。
ヴィトリフィカシオン
素地ガラスが熱いうちに粉末状の色ガラスをまぶし、再び炉の中で熱することで素地に馴染ませる技法です。こちらは被せガラスのような複雑な工程でなくとも、色の混合を作りだすことが出来ます。
こちらの技法はドーム兄弟の作品に多く見られます。
オパルセント
ガラス原料に動物の骨灰、亜ヒ酸などを混ぜて溶解し急冷、再加熱する技法で半透明の乳白色ガラスを作ることが出来ます。
オパルセントガラスは宝石商で有名なティファニー家の二代目ルイスコンフォート・ティファニーが開発したもので、ティファニースタイルにランプによく用いられるガラスです。
ラリックが愛用して作品に取り入れていました。
パチネ
パチネとはアラビアンゴムを主体とした液に顔料を溶かしたものを指し、ガラス成型後に表面に塗って乾燥させます。パチネで着色することでクリアガラスの浮き彫り彫刻がより明瞭に表現されます。
この彩色方法はオパルセントと同様にラリックが得意な技法です。
エミール・ガレが特許を取得した同名の”パチネ”という技法がありますがこちらはガラスの素地に色ガラスなどを混ぜ古銅や古金属のような質感を生み出す技法です。
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