時を超えて輝き続けるアンティークをご提案します

このたび当店では、アール・ヌーヴォーを代表する芸術家 エミール・ガレ(Émile Gallé) による珠玉の作品を10点入荷いたしました。いずれも自然への深いまなざしと、卓越したガラス芸術の粋が結晶した逸品です。→ガレ作品一覧

■ 自然と詩情のガラス詩人 ― エミール・ガレ

1846年、フランス東部ナンシーに生まれたエミール・ガレは、19世紀末から20世紀初頭にかけてアール・ヌーヴォーの中心人物として知られます。植物学や文学、化学への造詣も深く、それらの知識を駆使して、ガラス・陶器・家具と多彩な分野で独自の世界観を築きました。自然をこよなく愛したガレの作品は、単なる装飾美を超えた「芸術詩」として今なお世界中の人々を魅了し続けています。

作家・工房紹介 → エミール・ガレ(Émile Gallé)

■ 技法:エナメル彩の妙

今回入荷した10点すべてに施されているのは、エナメル彩と呼ばれる技法です。これは、ガラスの表面に顔料を混ぜたガラス粉を用い、絵付け後に焼成することで、彩色をガラスに焼き付ける高度な手法です。繊細な線描と柔らかな色彩の重なりは、花や昆虫、風景といった自然のモチーフをより生き生きと映し出します。まさに「描かれた自然」がそのまま器物の中に息づいているかのようです。

■ 入荷作品について

今回の入荷品は、蓋物・皿・鉢・花器・グラスなど多岐にわたり、ガレの多才さを象徴する構成となっています。なかでも注目は、淡紅の地に桜が舞う蓋物や、緑色の地ガラスに咲き誇る花文蓋付瓶、そして幻想的な風景文が描かれた小さな蓋物など。それぞれに個性がありながらも、共通して自然美への讃歌が織り込まれています。


ガレが追い求めたのは、自然と芸術が融け合う世界。今回入荷した10点は、まさにその理想がかたちとなったものばかりです。
繊細な意匠と詩情あふれる装飾を、どうぞ店頭にてご高覧ください。

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